現在、こども全般に運動能力の低下が問題視されています。
子どもの運動能力低下の理由
生活様式の変化
生活様式の変化で、私たちの足裏や足首の使い方は単純化し対応力を失っています。足裏足首の使い方の単純化は、子どもたちの体にも変化をもたらしています。
家庭だけでなく学校でもバリアフリー化と整備されたグランドの過ごしやすい環境で、子どもたちの平衡感覚の低下や脚力の不足を招いています。
姿勢の悪化
スマホやタブレットの使用は、新型コロナの流行を境にゲーム等の遊び時間だけでなく勉強での使用も当たり前になりました。ストレートネックや猫背など姿勢の悪化が深刻です。
ストレートネックや猫背など軽度でも、姿勢の悪化は体の筋力バランスが崩れている兆しで体軸の乱れです。体軸の乱れは、運動能力にも影響し筋肉の質の低下にもつながります。
平衡感覚と脚力の不足
平衡感覚と脚力の不足は、二つがセットのようなものです。バランスに不安があって運動が苦手な子供は、同じ時間頑張っても筋肉の運動量が違って脚力も伸びにくくなります。
また偏平足の子どもも増えています。偏平足は、地面からの衝撃がそのまま伝わって脚が疲れやすくなります。これも、運動に積極的になれずに、運動量が増やせない要因です。

平衡感覚の低下と脚力不足の影響
平衡感覚の低下と脚力の不足が起こす子どもの視覚への影響
平衡感覚と脚力が劣っていると、下半身の安定感がなく体幹も安定しません。
安定感の無さは、もろに視覚の情報処理能力に影響します。視覚情報は、目から次々と入ってきます。発達障害などでは、この処理能力が弱い・苦手と言われていますが、そもそも平衡感覚が弱く体幹が不安定で、この処理自体を落ち着いた好条件で行えていないと言えます。
平衡感覚の低下と脚力の不足が起こす子どもの心への影響
前述したように、平衡感覚と脚力の不足は視覚情報処理を難しくします。視覚は、人間の日常的に得ている情報の80%以上を占めているので不安この上ないと言っていいと思います。
この時、純粋に目が見えない場合もあるじゃないかと思いますよね。当然、視覚情報が入らずに不安であることに間違いありません。
違いは、自分のキャパを超えて好まなくても情報が入り続けることが考えられます。積極的に自らが得ている情報でなく、情報の洪水で溺れているような心境ではないでしょうか?「何が理由でパニックになるの?」「苦手なことが多いのはなぜ?」と、個人差もあり理解されにくい問題です。
しかし、平衡感覚と脚力の不足で無限に不都合が重なってくる可能性は、足腰を鍛えることで和らげてあげられます。
自信がなくて当たり前
体が安定感に欠けている体軸を意識できない時は、情報処理に余裕がなく、周囲で起きる出来事が楽しそうなことであっても、本人にとって望んでいない混乱の原因にもなり得るのです。
「好きなことも、状況によっては喜べない」「環境が整わないと集中できない」「新しい事を好まない」等、全て混乱から自分を守ろうとして自然に起こる心理で、本人は当然の判断や選択をしていると考えられます。 物事に自信をもって望めないのは当たり前で、 心の安定を願う時に、下半身の強化と体軸づくりは精神的サポートとともに有効な気持ちに余裕を作る大きな要素です。